プロジェクト情報

国際学会NUTRITION 2020 LIVE Onlineにおける発表のご報告

 ゴールデンピーカン株式会社*1では、COVID-19の影響によりオンライン開催となりました国際学会NUTRITION 2020 LIVE Online(6月1日~4日)において、ePoster演題発表を行いましたので、以下の通り、ご報告いたします。

Abstract Presentation Number: P18-057-20
Abstract Title: GP-001, a Facility-Randomized, Open-Label, Cross-Over Study to Evaluate the Effect of Pecan on Caregiver Burden Score in Nursing Care Facility for Dementia Person
Abstract Topical Area: Neuroscience/Nutrition and the Brain

 本研究は、東京大学大学院、医学系研究科、脳神経医学専攻、臨床神経精神医学講座、岩田淳准教授(現東京都健康長寿医療センター、脳神経内科、部長)を分担研究者に迎え、委託研究先である医療法人勝久会(岩手県)にて実施されました。3か月間のピーカンナッツ摂取介入により、1次エンドポイントであるZarit 介護負担尺度*2 について比較対象群に比べて有意な改善が認められました。試験は36名の軽度認知機能低下者から構成され、オープンラベル、2施設クロスオーバー方式にて行われました。試験プロトコールの詳細は、UMINレジストリ(UMIN000039229)をご参照ください。なお、本研究の活動資金の一部は、陸前高田市からの委託研究費でまかなわれています。

*1;ゴールデンピーカン株式会社につきまして
東京大学(大学院農学生命科学研究科、生産技術研究所)、陸前高田市、株式会社サロンドロワイヤルによる産官学プロジェクト 「ピーカンナッツによる農業再生・地方創生プロジェクト」 のもと、ゴールデンピーカン株式会社は、サロンドロワイヤルの子会社として岩手県陸前高田市に2017年8月1日に設立されました。「ピーカンナッツで未来を変える。」 をミッションとし、人々の健康で豊かな生活に貢献して参ります。詳細につきましては、弊社ホームページをご参照ください。

*2;Zarit 介護負担尺度につきまして
「Zarit介護負担尺度(Zarit Burden Interview: ZBI)」とは、介護者の負担とストレスに関する先駆的な研究を行っているSteven H. Zarit博士が開発した介護者の負担の度合いを評価する方法で、介護者への22項目の質問(例:患者さんがあなたに頼っていると思いますか?)で構成されています。日本では、Zarit博士の許可を得て、荒井由美子博士(国立長寿医療研究センター長寿政策科学研究部部長)らが作成し、信頼性および妥当性を確認した「Zarit介護負担尺度日本語版(J-ZBI)」や「短縮版Zarit介護負担尺度日本語版(J-ZBI_8)」が活用されています。(Arai Y, Kudo K, Hosokawa T, Washio M, Miura H, Hisamichi S. Reliability and validity of the Japanese version of the Zarit Caregiver Burden Interview. Psychiatry Clin Neurosci 1997; 51: 281-287.、荒井由美子著:Zarit介護負担尺度日本語版/短縮版 使用手引.三京房,2018年.)
今回の研究では、研究実施場所の特性を考慮し、全22の質問項目の中から1、4、5、7、8、9、10、14、18、19、20、21、22番の項目について、探索的な臨床研究の位置づけとして介護負担尺度評価が実施されました。

一覧に戻る