サイエンス カフェ

ナッツ類のエビデンス(2)肥満?

みなさま、
8月になり、セミの声も聞こえるようになってきました。ですが今年の夏は短くなりそうですが、なんとか工夫して楽しめればと思います。まずは規則正しい生活を送りたいと思います。体調が心配なときは、やはり手作り甘酒ですね!(サイエンス・カフェ#2を!)

さて、フランスにある世界的な通信社のAFPによると、英国のボリス・ジョンソン首相が「自身が新型コロナウイルスに感染し生死をさまよった一因が肥満にあったとの考えから、ジャンクフードの広告禁止などを盛り込んだ1000万ポンド(約14億円)規模の肥満対策計画を公表する。」とのことです。こちらは7月27日のニュースです(https://www.afpbb.com/articles/-/3295716)。ジャンクフードの広告の話に目が行きがちですが、対策のなかにはサイクリングロードの充実など、運動習慣に関する取り組みも含まれています。
多くの場合、肥満は摂取カロリーと消費カロリーのアンバランスから生じます。摂取カロリーはもちろん食事内容次第、消費カロリーは運動内容次第、と考えることができますね。この食事内容のなかで、ジョンソン首相はジャンクフードをやり玉に挙げたわけです。これは、いわゆる三度の食事というよりは、間食、おやつのようなものをイメージしているのかもしれません。
そうなってくると、どんな間食なら良くて、どんな間食なら悪いのか?という疑問が生じます。時間栄養学の回(サイエンス・カフェ#18)でも紹介しましたが、食べる時間ももちろん関係ありますね。Bmal1の活性が低下するお昼過ぎから15時くらいがおやつのねらい目時間帯ですね(笑)。
そんななか、非常に権威のある科学ジャーナルであるNew England Journal of Medicineに掲載された Dariush Mozaffarian先生らによる論文 Changes in Diet and Lifestyle and Long-Term Weight Gain in Women and Men(N Engl J Med 2011; 364:2392-2404)(https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/nejmoa1014296)では、食習慣(食べ物と飲み物)と長期間の体重変動について解析がなされました。その内容については次回に。

次回は「ナッツ類のエビデンス(3)肥満?その2」をお送りします。
それではまた。

続く

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