みなさん、
コロナ禍のなか、酷暑が急にやってきました。なにかと生活が乱れがちですが、いかがお過ごしでしょうか?生活の創意工夫が求められる時代ですね。このブログがみなさんの食生活、ライフスタイルへのヒントとなれば幸いです。
さて、今回は前回のサイエンス・カフェ#21に続いて、Dariush Mozaffarian先生らの論文 Changes in Diet and Lifestyle and Long-Term Weight Gain in Women and Men(N Engl J Med 2011; 364:2392-2404)を紹介します。この論文では、過去に行われた以下の3つの前向きコホート研究(観察研究)のデータを解析しています。
いずれの研究も、調査開始時に肥満でない方を対象とし、ライフスタイルの習慣(身体活動、テレビの視聴、アルコールの使用、睡眠時間、喫煙、そして食習慣、もちろん病気の罹患状態や健康診断も)を開始時から隔年で調査しました。この論文での主たる解析目的は体重の変動に関係のある因子を見出すことです。
3つ研究をまとめると約15万人分の米国におけるライフスタイルデータが集まり、20年の間に約7kgも体重が増加することがわかりました。さらに食習慣の詳細内容の解析の結果、効果の大きい順に、ポテトチップス、ジャガイモ、加工肉、砂糖入り飲料、お菓子・デザートを多くとる習慣は体重増加に、一方、ヨーグルト、ナッツ類、果物、全粒穀物、野菜類はその順の通り体重減少(もともと肥満のなかった人なのに!)の傾向があることがわかりました。
次回は「ナッツ類のエビデンス(4)肥満?その3」をお送りします。
それではまた。